東京の不動産投資家も地震でやられていた
「3・11」以降の東北は一部でバブル

安く買い叩けると思ったのか、東北で最も人気の高い仙台市の物件を、関西から物色しに来た投資家もいたのだという。しかし「震度7でも潰れなかったんだぞ」と強烈なカウンターを喰らわせて、値下げに応じなかったのだとか。
大量のがれきを処理するための建築機材、解体機材が必要となった。だが、それを置いておく場所がない。ということで「潰れて放置されていたゴルフ場を機械置き場に買い取る業者がいたり、二束三文の買い手がつかない土地などが売れた話は聞きます」(前出不動産業者)
いわば「不良債権」が捌けたという意味は、大きかったようだ。「被災地で高級車が増えたという目撃談もあります」(同)。
もちろん、これらの話は一部であって大きなダメージを受けたところは多い。それと同時に、全国の不動産投資家やその予備軍には、恐怖を植え付けるには十分だった。