「中堅企業経営者意識調査」雇用に対する世界36カ国調査を発表
更新日:2010年03月15日 / 提供:共同通信PRワイヤー
太陽ASGグループ(グラント・ソントン加盟事務所)
「中堅企業経営者意識調査」雇用に対する世界36カ国調査を発表
・2010年、36カ国のうち1/3以上で賃金引き上げなし
・2009年の雇用増減DIは大幅に低下したが、2010年の雇用の先行きDIは好転
■36カ国のうち1/3以上が2010年賃金据え置き、または賃金引き下げ
世界36カ国の中堅企業経営者に今後1年間の従業員給与について尋ねたところ、「今後1年間の賃金の増減」は、「引き上げる」と回答した割合が51%で昨年の同64%より13ポイント低下。「賃上げなし」または「引き下げる」と回答した割合は35%で昨年の同質問の24%より11ポイント増加。全体の約1/3以上が賃金引き上げなしを予定する結果となった。
IMF(国際通貨基金)*発表の2009年GDP 成長率を各国別にみると台湾(2009年GDP成長率-4.1%)、ロシア(同-7.5%)、日本(同-5.4%)、イタリア(同-5.1%)、英国(同-4.4%)は、「賃上げなし」「引き下げる」の合計が、「引き上げる」を上回っており、GDPのマイナス成長が翌年の従業員給与にも影響を与えている事が窺える。一方、IMFの2010年GDP成長率世界平均3.1%を大きく上回る、インド(同6.4%)、ヴェトナム(同5.3%)は、賃金を「引き上げる」が36カ国平均を上回ったが、中国(同8.5%)は「引き上げる」が36カ国平均を7ポイント下回った。
■2009年の36カ国雇用増減DIは-8に低下
36カ国における2009年の「雇用増減DI」は、-8と前年同数値21より29ポイント低下。企業の人員削減数が増加数を上回ったのは、グラント・ソントンが2003年に世界中堅企業経営者意識調査で雇用に関する調査を開始してから初めてのことである。
「雇用増減DI」が一番悪かったのはアイルランドの-54。日本を除くG7諸国(米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ)の同DIは、2008年の19から2009年の-20へ39ポイント低下。また、インド、フィリピン、シンガポール、ブラジル、アルゼンチン、オーストラリア、マレーシア、日本、南アフリカ、台湾、カナダのDIは、36カ国平均を上回るものの、1年前と比較してDIは低下している。 一方、ヴェトナム、中国、タイは、1年前と比較して、DIが高い結果となった。
■今後1年の雇用先行きは好転
36カ国の今後1年間の「雇用先行き判断DI」は20と前年の-4より24ポイント好転。2009年は、36カ国中24カ国がマイナスであったが、2010年は36カ国中29カ国がプラスに転じた。
日本を除くG7諸国の同DIは、昨年の-7から4へ11ポイント好転したが、36カ国平均より16ポイント低い結果となった。
2010年のDIが前年と比較して大幅にプラスに転じたのは香港76ポイント、アルゼンチン61ポイント、マレーシア50ポイント、台湾46ポイント、シンガポール43ポイント、ブラジル39ポイント、オーストラリア37ポイント、スペイン34ポイント、中国32ポイントなど。 一方、ドイツは3から-5へ-8ポイント、イタリアは-11から-14へ-3ポイントなど、対前年DIがマイナスに転じる見通しである。
■日本の「雇用環境」
「今後1年間の賃金の増減」については、「予想するのが難しい」が44%である一方、「賃上げなし」、または「引き下げる」との回答が38%であり、「引き上げる」の17%を21ポイント上回った。「雇用増減DI」は、2008年の17から2009年の3となり、14ポイント低下したが、36カ国平均の-8より11ポイント高い結果となった。また、「過去1年間において、雇用を維持するために力を入れた項目」を尋ねたところ、36カ国平均では、50%が「自社では実施する必要がない」と回答したのに対し、日本の同回答は24%であり、76%の企業が雇用を維持する為に、何らかの施策を行った事が窺える。回答として多かったのは(複数回答)「ボーナス、インセンティブのカット」34%、「スタッフの再配置」29%、「就業時間の短縮」17%、「賃金カット」14%、「非常勤、契約社員の解雇」12%、「一時帰休」10%などであった。厚生労働省の発表**によると、雇用調整助成金申請が受理されたのは、2009年10月は84,672事業所の197万2,568人分であり、雇用調整助成金により従業員の休業手当や教育訓練中の賃金を助成し、解雇の食い止めが行われた事が窺える。
また、今後1年間の「雇用先行き判断DI」は6で、前年同数値1より5ポイント改善。
2010年は賃金の引き上げは困難であるが、雇用の先行きは2009年より改善が見込まれる。



