日本のヘッジファンドに見る日本金融市場の実情
日本の個人投資家がヘッジファンドに寄せる関心の種類
現在の金融市場において、ヘッジファンドを「実体のない曖昧なもの」と称する状況にはもうありません。ヘッジファンドが世界の金融市場に与える影響は、年々増しています。実際に2007年のワシントンG7では、ヘッジファンドの存在についての言及がありました。日本の個人投資家にとって、日本を含めた世界中のヘッジファンドの存在とその動向は大きな関心事であるでしょう。そしてその「関心」は大きく2種類に分かれています。一つは"ヘッジファンドをうまく利用することで、資産を大きく増やすこと"という参加期待側。もう一つは"ヘッジファンドの存在・特徴を理解し、いかに自分の投資に役立てるか"という非参加傍観側。です。
日本のヘッジファンドが個人投資家に与える影響
個人投資家として、金融市場に関わっているのなら最低でも日本のヘッジファンドがどういったもので、どういう状況に置かれているかは把握しておく必要があるでしょう。敷居が高くなかなか一般層の個人投資家では参加できないため、中にはヘッジファンドなんて別世界のもの、と捉える人も少なくないでしょう。しかし、ヘッジファンドが金融市場、そして金融市場に関わる個人投資家一人ひとりに与える影響の大きさがいかほどであるか、一例を挙げてみたいと思います。
村上ファンド事件
記憶に新しい、2006年ライブドア事件を発端としインサイダー事件に関わったとされ代表逮捕という大失態の呈を見せた村上ファンドがその一例です。事件を機に、村上ファンドは事実上の解散、日本金融市場から追放される形となったわけですが、この事件では特異な点がいくつか見られました。まず、一般の証券会社と違い、代表である村上氏にスポットライトが当たっていた点。投資手法が、戦略的・攻略的な利益追求型であった点。視野を世界に向けたグローバルな投資と、税制面でのメリットを得るため本拠地を日本から海外へと突如移したこと。参加していた投資家が一般層ではなく資産家であったこと、などです。
ヘッジファンド化する日本のファンド
村上ファンドはヘッジファンドではありませんが、村上ファンドがとった投資手法はヘッジファンドのそれとなんら変わらない物でした。この事件をきっかけに、村上ファンドと同様の投資スタイルをとるファンドが年々増え続けています。そしてこれらのファンドは、その投資スタイルからヘッジファンドとも呼ばれるようになっています。日本で生まれた日本のヘッジファンドであっても、その投資手法、運用スキル如何で海外のヘッジファンドに近づきつつある物もあります。
日本のヘッジファンドと海外のヘッジファンドの違いは
海外のヘッジファンドと日本のヘッジファンドの境界線が薄まりつつあり、それぞれを投資の対象として比較した場合それほどの違いがないようにも感じる方も少なくないでしょう。しかし、ヘッジファンドに対して規制の強化や資産対象や資産範囲の透明性がより強く求められる現在、海外のヘッジファンドより日本のヘッジファンドの方がリスク管理をする上でよりリサーチしやすい環境にあります。その点ではアドバンテージは日本のヘッジファンドにあると言えます。
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