求められる個人投資家への規制
増える個人投資家、広がる規制
インターネットの普及により、これまで手の出しにくかった株式投資や外国為替証拠金取引いわゆるFXが身近な投資方法として一般層に広まってしばらく経ちます。これを背景に個人投資家を保護するための規制は以前にくらべより広い範囲をカバーする物になりましたが、これはひとえに公募型投資信託が厳しい規制条件下で行われている事の現われといえます。投資初心者が、投資のプロがひしめく金融マーケットでいきなり利益を上げる確率より、損を出す確率の方がはるかに高いでしょう。もちろん、投資額にもよりますが一般の個人投資家が出す損失はそれほど大きくはなくても、そういった個人投資家を沢山抱えることになる証券会社にとってはどうでしょう。一人一人の損失額は僅かなものでも、合計すればとてつもない金額になる、という可能性もあるのです。
ヘッジファンドと規制の関係
こういった状況から、投資家を守るためにも公募型の投資信託は厳しい規制により保護されているのです。しかし、株やFXへの敷居が低くなり一般個人投資家の増加を背景に生まれたヘッジファンドの存在。個人投資家に関する規制は、このヘッジファンドに関する規制、といっても過言ではないでしょう。ヘッジファンドはもちろん一般個人投資家とは、スタイルも規模も全く異なります。しかし、ヘッジファンドの運用する資産は、私募型で集められた世界の名だたる富豪のもの。言い換えれば、巨額の資産をもった投資家の集まり、ということになります。そして、公募型の投資信託と違い、そこには規制は無いに等しいというのが現状です。
ヘッジファンドへの規制が求められる理由
ヘッジファンドのクライアントである富裕層の投資家も、金融マーケットの混乱を望んでいるわけではありませんが、より大きな利益の追求、がヘッジファンドが目指す物。時には、予想も出来ない動きを見せ株価や為替相場が大きく変動する事もあるなど、大きな影響力を持っている事は事実です。中には、ギャンブル要素の高いマクロ予測、いわゆる「グローバルマクロ」に基づいた戦略で、まるでゲーム感覚で取り引きを繰り返すヘッジファンドも存在します。もちろん全てのヘッジファンドが、こういったスタイルを取っているというわけではありません。専門家の中には、ヘッジファンドの存在が経済市場の安定を図っているという見方をする人もいます。一方で大手ヘッジファンド、アマランス(Amaranth)のように、「グローバルマクロ」を原因に破綻し市場に大きな影響を与えた事を考えると、やはりヘッジファンドへの規制は必要不可欠であると言えるでしょう。民間エコノミストの6割が、ヘッジファンドに対する規制の緩さがこういった混乱を招く要因になっていると考えているとの報告もあります。
ヘッジファンドへの規制による一般投資家への影響
ヘッジファンドとはスタイルも規模も異なる、一般個人投資家からしてみたら、ヘッジファンドへの規制は直接自分に関係はないだろうと思うでしょう。しかし、金融市場におけるヘッジファンドの立ち居地を考えると、間接的に何らかの影響を受けるのは必至と言えます。投資による資産運用を行うのなら、こういった背景があることを常に念頭に置き市場の動向を注意深く見守る事が、リスクを知り回避するなんらかの手がかりになり得るのではないでしょうか。
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