オフショアと香港
オフショアとしての香港
日本人にとって香港は、オフショアとして大変なじみ深い場所である。香港は、イギリスの植民地だったこともあり、世界中から資産運用を求める投資マネーが集まり、オフショアとしての投資技術の発達も目覚ましいものがあった。また、1997年の中国への返還後は、特別行政区という独特の立場で期待感が高まっている。香港は、イギリスの植民地だったこともあり、昔から投資技術に優れていた。税制面でも、キャピタルゲインによる所得税や源泉課税も撤廃されている。さらに、その他の税率も低く、オフショアとしてはとても優れた地域と言える。
金融地帯である香港
香港が現在のようにオフショアとしての地位を確立出来たのは、もう一つのアジアのオフショア、シンガポールとの競争があったからである。香港のオフショア市場には、多くの人たちが訪れ、取り引きを行っている。香港のオフショア市場には、世界トップレベルの金融機関が揃っていて、世界の中でも金融取引の拠点となっていることが理由として挙げられる。
アジアンダラーとは
東西冷戦の頃に、ドルの滞留がみられるようになった。この時、旧ソ連政府によりかなりの数のドルがアメリカ国外に流出した。これらの旧ソ連が保有している大量のドルや、ヨーロッパなど世界各国の保有する、アメリカ以外の金融機関に預けられているドル(ユーロダラー)のうち、アジアの金融機関に預けられたドルのことをアジアンダラーと呼ぶ。シンガポールが、このアジアンダラーを使った金融ビジネスの拡大を狙った。シンガポールは非居住者の利子や配当課税の全面撤廃を行い、オフショア市場の整備をどこよりも早く行った。香港はアジアンダラーの運用に出遅れたため、シンガポールに海外からの投資資金のほとんどを奪われることとなった。
タックスヘイブンとしての香港
その後香港では、居住、非居住を問わず、キャピタルゲイン課税や利子・配当課税を全廃した。また、外貨建ての預貯金金利に対する源泉徴収課税の廃止も行った。専門家の中には、非居住者も居住者も関係なく非課税としている香港をオフショアとは見なさない人もいるが、非居住者のメリットに変わりはないので、タックスヘイブン(Tax Haven)には変わりはないと言える。
税率によるメリット
香港では、外国為替管理や資本取引規制が存在しない。さらに、所得税率や、法人税率は非常に低率で、課税対象も香港国内の取引で得た所得だけで、海外で取引されたものは非課税となる。世界中の金融機関や会社が競って香港に進出するのは、このような利益を受けることが出来るからかもしれない。
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