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メキシコでの金融危機

メキシコにおける金融危機の影響

メキシコをはじめとする中南米市場は1990年代に経済の自由化と地域の統合を糧とした新興の市場として世界の脚光を浴びた時期がありました。しかし、1994年12月にメキシコで、1999年1月にブラジル、そして2001年にアルゼンチンで金融危機が起こっています。原因は柔軟性を欠いた為替制度でした。インフレ抑制のために導入されていましたが、経常赤字が拡大し最後にはペソは大暴落しました。

アメリカのメキシコへの支援

その危機はアメリカ政府の支援で何とか克服されました。当時はNAFTA(North American Free Trade Agreement 北米自由貿易協定)が発効していました。現在のメキシコは昨年末のペソが暴落しています。ペソの完全フロート制移行による通貨・金融危機の再燃と考えられます。

メキシコ政府の対応

この金融危機にメキシコ政府はどう対応したでしょうか。1月3日に政府の緊急経済対策が発表されています。日米欧の通貨当局はこの発表を受けて国際決済銀行(BIS)を通じて信用供与の方針を表明しました。セディジョ大統領の指示を受けたグリア外務大臣が、日本の関係者の理解を得るために訪日しました。

メキシコのグリア外務大臣の発言について

訪日したグリア外務大臣は次のように述べました。メキシコ政府はペソの過大評価を長年にわたって放置してきた。そして、経常赤字がレートを維持できないところまで拡大してしまったのが原因である。その後の対応も後手に回っており、ペソが完全フロート制に移行した。為替調整のタイミングも悪かったために非常に不安定な状況が続いている。メキシコ政府では新たな経済計画を作成するとともに、ペソを切り下げて世界的な競争力の強化を図っていくことを考えている。

今後のメキシコ

グリア外務大臣は今後の対策として次のように述べています。財政収支を健全にすること、民営化、自由貿易化、規制緩和、債務削減を積極的に維持していく。また、ペソの下落を逆にチャンスと考えている。輸出志向型の成長に有利であり、そのためにもインフレ率をペソの切り下げ率より低くしなければならない。30~50%のペソ切り下げを考えている。この発言を受けて、国際的な金融支援の仕組みができてきています。先進主要国の中央銀行、商業銀行そして国際決済銀行(BIS)が特別支援のパッケージを策定することが決定しています。メキシコ政府自身も60億ドルの外貨準備を活用する方向で進めています。また、各国に呼びかけて何とかしてメキシコの金融危機からの脱却を図るよう努力しています。
提供:Wealth Research&Report

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