多様化するオルタナティブ・インベストメント
オルタナティブ・インベストメントの起源はアメリカ
オルタナティブ・インベストメントという言葉が、近頃投資の世界で広まっている。日本語に訳すと、「代替投資」となる。これは、これまで主流だった株や債券を買うという投資手法から一歩進んで、新しい対象に投資したり、新しい運用手法を使い、今までよりも高いリターンを追求したり、また、投資ポートフォリオ全体のリスクとリターンの関係を良くすることである。わが国ではまだ新しい投資手法であるが、金融先進国であるアメリカでは、80年代から一部機関投資家や富裕層によって始められていた。
90年代から急成長
近年注目されているヘッジファンドは、オルタナティブ投資手法の代表と言える。このヘッジファンドの隆盛から、オルタナティブ・インベストメントは90年代に急成長することとなった。ヘッジファンド以外のオルタナティブ・インベストメントとしては、ベンチャーキャピタルという将来成長が見込めるベンチャー企業に出資するものや、インキュベーションという成長性のある企業を育成するもの、再生案件に乗り出す再生ファンド、不動産ファンドなどがある。
豊富なバリエーション
変わっているものとしては、コーポレート・ガバナンスを要求することでリターンを追求するファンドや、M&Aを仕掛けるファンドがある。さらには、地震や台風などの災害が起こることや、避けられることでリターンが上がるような債券(カタストロフィー・ノートと呼ばれます)に投資するという、どこか変わったものもあり、いろいろなバリエーションがある。
ポートフォリオへの応用で分散投資も可能
オルタナティブ・インベストメントは、これにより高いリターンを目指すこともある。しかし、こうした投資を投資ポートフォリオに組み入れることで分散投資を行い、リスク軽減を行うことも大きな目的である。市場環境がとても不安定な状況が続く中、機関投資家や年金等は、運用資産の多様化・分散化が一層大切な課題となり、株式・債券等の伝統的な運用資産との相関性が低いことに着目したヘッジファンド等、オルタナティブ商品への需要が継続して見込まれている。
親しみやすい商品の登場も期待
不動産ファンド、コモディティ(商品)ファンドやクレジットファンド等の商品や、裁定取引、いろいろな運用戦略からなるヘッジファンドといった高度な運用商品を、世界的規模の視点から投資家の運用ニーズに合わせて提供するビジネスがオルタナティブ・インベストメントであり、この先、さらにユニークな商品も登場してくるものと見られている。これからは、より運用しやすいものの登場も望まれるところである。
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