金融不安とオルタナティブ投資
金融危機以降のオルタナティブ投資とは
オルタナティブ投資は、今までは、機関投資家や富裕層など、一部の投資家のための金融商品だったが、近年は新しい金融商品として一般投資家にも広まろうとしてる。また、年金基金でもヘッジファンド、ファンド・オブ・ファンズを中心にオルタナティブ投資を採用するところが増えているようである。オルタナティブ投資は、商品の内容を理解するのが難しい、と言われているが、金融危機に伴い、内容的に問題のある金融商品が取り除かれ、また、バーゼルII規制の影響で2007年3月以降、金融検査が厳しくなり、ファンドの説明責任が強化されたこともあり、これからは、より良質なオルタナティブ投資が広まるものと見られている。
新しい制度の課題
あるところの調査によると、ファンド等の金融検査強化も重なり、金融法人は、ヘッジファンド、不動産ファンド、プライベートエクイティを中心に、オルタナティブ投資を抑制する傾向がある、としている。ただし、オルタナティブ投資の解約に繋がっているケースは少なく、それ以上に、金融検査強化や金融商品時価算定の内部対応等の制度設計対応に、ほとんどの金融機関が苦慮しており、本当ならば保有し続けたいと思っている商品までも解約の憂き目に会うケースとなる、というのが実際の状況のようである。
年金基金とオルタナティブ投資
その一方、年金基金では、資産規模が小さな基金まで、オルタナティブ投資への参入が続き、ヘッジファンドを中心に、今年度も投資は拡がるもの、と見ている。もう少し詳しく見ると、金融危機以降、金融法人の間では調査・運用コストの削減のため、オルタナティブ投資でも、ETFに投資をするところが増えているようだ。
新興国への投資
その他に、新興国プライベートエクイティを採用するところも増えているらしく、海外の新興国の経済成長に伴い、新しい地域への投資の関心も高まっていると見られている。2007年3月末からは新BIS規制が実施され、金融行政当局は、決してオルタナティブ投資自体を否定的に見ずに、新BIS規制に対応しうるオルタナティブ投資を行うことを要請するようになった。
透明性と流動性が求められている
内容として、 1・信用リスクの評価、2・リスク把握の可能な金融商品の選択、3・金融行政当局への報告、の3点が求められている。このような要請を満たすためには、透明性・流動性が確保されたファンドへの投資を行うことが必要となり、リスク把握の見地からも、今後はオルタナティブ投資商品の淘汰・峻別が顕著になるものと見られている。
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