オルタナティブ投資と世界の政治経済
一般の投資家にも広まりつつあるオルタナティブ投資
オルタナティブ投資は、「代替投資」とも言われ、株式(上場銘柄)や債券などの伝統的な資産とは異なる資産への投資のことを言う。具体的な投資対象としては、未公開株式、不動産、買収ファンドやヘッジファンド等の投資口、デリバティブ(金融派生商品)、商品先物、証券化商品などがある。こうした投資対象は、これまでの投資対象である株式や債券との価格連動性が低く、分散投資先として最近では一般投資家にも広まってきている。
外国株とカントリーリスク
オルタナティブ投資の対象として、外国株への投資もあり、最近では、中国株、ベトナム株、インド株など、経済成長が著しい国の株への関心が高まっている。しかし、このような投資には、カントリーリスクというものが伴う。カントリーリスクとは、資産運用で、外国の通貨・株式・債券などへ投資する場合に、その国の政治・経済・社会などの観点から、不安定要素となる「国の信用リスク」のことである。
農産物の商品先物市場とリスク
また、農産物の商品先物市場への投資、というものもある。これは、農産物価格連動債への投資を通じて、元本確保目標日に、農産物商品先物(小麦、大豆、トウモロコシ、砂糖)の始めと終わりの値動きに、一定の比率で連動した収益の獲得をめざすものである。これは、ソフトコモディティと呼ばれる。このようなものでも、投資対象国や地域によっては、政治や経済情勢の変化等から市場に混乱が生じた時、または取引に対して新たな規制が設けられた時には、ファンドの基準価額が予想に反して下落したり、投資方針に沿った運用が困難となる時がある。
国際政治経済情勢に影響されやすい投資
原油、金などへの投資も、銀行の低金利時代から新しい投資対象として関心が高まっている。しかし、国際政治経済情勢に何か混乱が起こると、一時的には買われる可能性があるが、原油の大幅な下落が起こり、景気が低迷して資源価格は伸びない、という現状もよく知っておく必要があるようだ。
世界の政治経済を見据えた広い視野が必要
世界的に政治・経済情勢が悪くなってきている。株価については、多分2009年中に底が見える展開になるのでは、という見方もある。このようなことから、株価が低迷しているという理由でオルタナティブ投資を行う、というのも少し単純な話かもしれない。大切なのは、世界的な政治・経済の動きも含め、絶えずアンテナを張っておく、ということである。このことは、投資家には必要不可欠な要素と言える。 また、オルタナティブ投資は短期的に一攫千金を目指しているものではなく、あくまで長期的な資産運用である、ということも念頭に置く必要があるだろう。
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