全世界的なインフレ危機と日本経済
原材料価格の高騰と失業者
日本経済は、最近までインフレ危機に見舞われていた。 原材料価格の高騰、穀物価格の上昇による企業収益の縮減や個人消費の鈍化が原因で経済成長率の上昇が鈍化した。この状況は日本だけではなく、世界中でインフレ圧力が高まっていた。原材料価格の高騰は原材料価格の上昇分を製品価格に転嫁することがより難しい中小企業を苦しめ、企業の倒産を引き起こし、たくさんの失業者を増やした。世界各国で食料価格の値上げに反対するデモや騒動が勃発した。
インフレのグローバル化
今までのインフレ危機は局地的なものだった。物価の上昇と貨幣の価値の低下を意味しているわけだから、通常は、円やドルなどのその貨幣の流通している圏内の問題のはずである。しかしその圧力は地球温暖化のように世界的規模と膨れ上がった。これはなぜかといえば、原油価格の高騰が原因であるといえる。
原油先物価格の高騰
2003年ころからあたりからニューヨークのマーカンタイル取引所の原油先物価格が上昇を重ねてきた。2004年の夏から秋にかけての高騰により日本でも重要ニュースとして一般にも知られるようになってきた。さらに2005年6月末時点では、1バレル60ドル台、2008年1月3日には、原油価格が一時的に史上初めて1バレル100ドルを突破7月11日には147ドルを突破した。原油先物価格は、世界的な原油価格の指標となっている。先物価格の推移がそのまま全世界の原油価格推移に直結しいていると言っても過言ではない。
高等の原因
この原油価格の高騰の原因は様々挙げられる。アメリカの戦略的石油備蓄の増加、世界の原油需要が年々増加していること、イラク、サウジアラビアなど中東産油国で相次ぐテロ行為、ナイジェリアの政情不安、メキシコ湾のハリケーン、投機筋マネーの流入などである。ただ現在の原油先物価格の暴落を見ると、政情不安などの地政学的リスクが無くなったわけではないのに30ドル台になっている。となれば、ほとんど投機筋マネーが高騰の原因だったと考えても良いのかもしれない。
インフレ対策としての利上げ
このような原油価格高騰などで原材料費の高騰が原因となり、生産費用が上昇することによって生じるインフレを、コスト・プッシュ・インフレーションといい多くの場合、スタグフレーションや、それに近い状態になる。日本銀行はこの危機に適切な対応を取ることができなかった。欧州中央銀行(ECB)はインフレの克服に向け、政策金利を引き上げた。米国はサブプライムローン(低所得者向け住宅融資)問題対策で引き下げ傾向にあった利下げを一時的に取りやめた。日本は利上げもできず利下げも既に0に近いのでできない。今後このようなインフレ危機があった場合、日銀は今後どのような経済対策を打ち出すことができるのか注目される。
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