なぜ、日銀はインフレにおける目標を導入しないのか
インフレターゲットとは
インフレ目標とは、インフレターゲットともいわれる。中央銀行がが物価の安定を図るために長期的な物価上昇率の目標を示し、その達成を目指して金融政策を敷くことである。インフレーションにすると言うことではなく、インフレ率(物価上昇率)をコントロールするということである。中央銀行による目標インフレ率の公表や、金融政策運営上の独立性と政策責任の明確化などのいくつかの具体的な規定によって構成されている。マネーサプライとと物価との関係が不安定となったことが導入の背景にある。
日銀はなぜ導入しないか
先進国では、インフレターゲットを導入している国がイギリス・カナダ・ニュージーランド・オーストラリア・スウェーデン・フィンランドなど20カ国以上あるが、日本の中央銀行である日本銀行はインフレターゲット導入に反対の立場を取っている。物価を目標とした金融緩和がむしろ資産価格のインフレーション(バブル景気)を伴う可能性があること、また日本銀行の使命としての「物価の安定」(日銀法第2条)に反しているのではないかとの論により導入をしていない。しかし、この理由に従えば、物価が継続的に下落するデフレーションに対して何の手も打たないと宣言しているようなものなので、国際的に反論がある。また、1~3%程度の緩やかなインフレターゲットを設定することで物価上昇率の制御及びデフレーションの防止に成功していると主張している国もある。
インフレターゲットの短所、長所
英国の中央銀行、イングランド銀行が年2%のインフレ目標を示しているが、効果が未知数であり、政策の目標の自由度が下がるとの声も根強い。もし目標から上下に1%以上も乖離した場合には、中央銀行は財務相に対して説明責任が課される。また、国によっては目標未達成の場合、中央銀行総裁が罷免される可能性もある。長所として、金融政策の意図と目的が明確になり、説明責任(アカウンタビリティ)が高まること、目標達成の手段に関しては自由度が増すことにより中央銀行の独立性が高まること、目標インフレ率の公表が人々の期待インフレに影響を及ぼすと言うことも挙げられる。
インフレターゲットはインフレ対策ではない
インフレ目標政策が保証しているのは、物価の上昇を抑えることをしない、ということである。物価をわずかにあげること、その期待を持たせることを目標にしているわけで、実際に物価が急激に上昇した場合にとる対策は別のものとなる。
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