強さとパワーインフレ
パワーインフレーション
パワーインフレーションとは慣用表現としてのインフレであり、経済用語としてのインフレではない。漫画などの物語において、敵を倒した後に、さらにもっと強力な敵が出てきてくるため、主人公たちは更なる訓練などによって、力をつける。この繰り返しが起こることである。現在ではマンネリ化やワンパターン化の原因になるとして回避策を模索する作品が多いが、ストーリーの魅力や構成力・表現力が高ければ、インフレが存在しても人気のものが多い。しかしこの展開に陥った挙句、ストーリー展開が破綻してしまう、あるいは過去の物語展開を台無しにしてしまう作品が少なからずあルのも事実である。
ドラゴンボール現象
強さが継続的に上昇する、言わば、強さがインフレすることにより、最終的には、敵も主人公も、世界や地球の命をかけて戦う規模の力をつけることになる。これは、パワーインフレーションの典型であり、冒険物語から、地球規模、宇宙規模、異世界、あの世などを巻き込んだ戦いにまで発展した鳥山明原作の漫画から、「ドラゴンボール現象」とも呼ばれる。
パワーインフレーションの代表的成功例
鳥山明原作の「ドラゴンボール」以外にも、昔から日本人に親しまれている国民的漫画の1つ、手塚治虫の「鉄腕アトム」も、強さのインフレが使われている。RPG(ロールプレイングゲーム)にもしばしば見られる。しかし、掲載されていた「少年ジャンプ」の発行部数に貢献し、最盛期には653万部発行されていたが、終了した後、2年で200万部発行部数を減らしているところをみても、ドラゴンボールを超えるパワーインフレーションがみられる作品はないのではないか。少年ジャンプに連載さえている漫画は、伝統的にこのような展開になることが多い。
パワーインフレの起源
この考えそのものは、とても古いと思われるが、昨今では、相原コージと竹熊健太郎よる漫画、愛称は「サルまん」で親しまれている、「サルでも描けるまんが教室」に「強い奴のインフレ」という言葉が登場し、認知度が高まったといえる。サルまんの連載終了後に「ドラゴンボール現象」という言葉が生まれたという。
突然の打ち切りが原因
パワーインフレーションが起こる原因は 「人気があるがゆえの無理やりな連載継続」である。実際、ドラゴンボールの連載は1984年から1995年まで約10年続いた。登場人物に神を出した後、神を超える存在まで出てこざるを得なかったほどである。マンガの連載は人気がある限り続くのが当たり前になっているのでこのような方法で連載を継続するわけである。少年ジャンプに連載されている作品にこの現象がよくみられるのも、少年ジャンプが、作家の実績やストーリー展開などを軽視し、アンケートはがきの結果によってのみ連載を継続するか、打ち切るかを決定する傾向が強いためである。
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