確実にかかるインフレバイアス
インフレバイアス
その前に、まず、バイアスとはどういう意味か。バイアスそのものには、織物の布目に対し斜めであること、直流電圧、社会調査で回答に偽りを生じさせる要因、偏見、先入観などの意味がある。相場においては、考えなどが、他の何らかの影響を受けて、偏ってしまうことを、バイアスがかかるという。インフレ・バイアスとは先入観などによってインフレターゲットで設定したインフレ率よりも期待インフレ率が、上がる、もしくは下がる現象を言う。
金融政策でインフレを操作する
インフレターゲットという言葉が出た。これは、中央銀行が、物価上昇率に対して、一定の目標を定めることを表す。貨幣の量を意図的に増やすことによって、穏やかなインフレを起こす様にする。緩やかなインフレは経済状況が好ましい状況にある時に見られる。この状態を金融政策で作り出そうとする政策である。
未導入でもバイアスがかかる
物価を目標としている金融の緩和は、バブル景気を起こす可能性があること、そして日本では、物価の安定という日本銀行の使命に背くとも言われているため日本ではインフレターゲットを導入していない。とはいえ物価上昇率の目安を制定していて、0%から2%としている。日本では、この目安にインフレバイアスがかかってくる。
失業対策としてのインフレ操作
インフレ率を操作する理由の一つに、失業対策もある。短期的にインフレ率が高い状況では失業率が低下し、逆に失業率が高いときはインフレ率が低下する傾向がある。人々の期待インフレ率よりも高いインフレ率を設定すると、設定したインフレ率から現在の期待インフレ率を引いた値の分だけインフレ傾向になり、その分失業率が低下することになる。これは、あらかじめ予想されていたインフレ率の操作だと、既に期待インフレが操作した結果のインフレ率まで上がってしまっているので、インフレ率の操作が失業対策にならなくなってしまう。
予想が常に目標を上回る
だから、日本銀行は人々の予想よりも高めにインフレ率を設定しようとする。しかし、失業率が高い場合は日銀が高めに設定すると言うことも予想されているわけだから期待インフレ率があがる。であれば、日銀はそれより高く・・・と
延々と続いて、失業対策と言ってもこのインフレ率は経済全体に対し悪影響が出るのではないかと日銀がインフレ率を高めることを躊躇するという点まで期待インフレが上がってしまう。このような動きがインフレ・バイアスである。これは普通に設定しても、高めに設定してもインフレ率と失業率の関係上、同じように上方のインフレバイアスがかかる。
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