インフレ懸念後退とその後の政策
フィリピンのインフレ
インフレに対する懸念は、世界中のたくさんの国々によって、示されていましたが、最近は、インフレ懸念が後退しているように見受けられる。例えば、フィリピンは、2008年の1月以来、11ヶ月ぶりに政策金利を下げること決定した。今年の夏までは、高騰が続いていた原油価格も、今は一転して下落傾向となっており、フィリピンではインフレーションの圧力も緩和し、これまでのようなインフレ懸念がなくなりつつある。
各国金融機関のインフレ予想
スイスの金融大手であるUBSは、インフレ懸念の後退により、中央銀行が金融緩和を試みると考えており、これから先1年間の間に、合計1.50ポイントの金利引き下げを予想しているという。シンガポールの金融大手であるDBSは、1.00ポイントの引き下げを予測しており、2008年1年間のインフレ率は9.4%、そして2009年は2.6%になるであろうと考えられている。全世界的にインフレ懸念が和らいでいることがよくわかる。
インフレ懸念の後退
アラブ首長国連邦、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、そしてバーレーンの6ヶ国から成る湾岸協力会議 (GCC: Gulf Cooperation Council) にとっても、インフレーションが懸念されており、常に対策を重要視していた。しかし、2008年9月に起きた、アメリカの大手証券会社リーマン・ブラザーズの破たんによる金融危機によって、株価だけでなく、原油をはじめとした世界中の物価も低落し、また湾岸協力会議加盟諸国の貨幣価値も上昇し、インフレを心配する考えは少しずつ衰えてきているようである。今は、株価や原油価格の下落に対する対策が課題になっている。
インフレの影響を受けるドバイ
21世紀に入ってから、世界中からの注目を浴び、世界一の高さの超高層ビルブルジュ・ドバイをはじめ多くの「世界一」を生み出し、急成長を続けていたアラブ首長国連邦の首都のドバイも、このところ、金融危機の影響を受けている。金融危機と原油価格急落の影響で成長をけん引してきた株式相場、住宅・不動産相場がいずれも下落に転じている。信用収縮により資金調達も難航し始めており、新規プロジェクトへの影響は不可避との見方が強い。
ドバイ救済策
肉体労働者は、言うまでもなく、世界中から集まった外国人が多いドバイですが、職を失えば、1ヶ月以内にアラブ首長国連邦を出なければならない。そのためもあって、林立する高層オフィスも、空き部屋だらけになっている。バイに失業者はいないといわれるが、失業者だけでなく人そのものがだれもいなくなり、廃墟になってしまう可能性もある。2009年2月にはUAE政府から9千億円超の融資を受けなくてはならないほど、世界経済の停滞と不況をもろに受けてしまう形となった。
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