インフレギャップが起きたときの政府、企業、個人
インフレギャップとデフレギャップ
「ギャップ」とは「差」のことを表す。完全雇用水準上、総需要量が総供給量を上回った場合に発生する差のことを意味する。完全雇用水準とは、価格メカニズムが働いて、労働市場で需要と供給が一致するとき、完全雇用が成立する状態のことを指す。インフレギャップが解消されないと、商品の生産が追いつかなくなってしまい、供給不足に陥ってしまう。これは後に、物価の上昇に繋がり、通貨の価値も下がり、インフレになる。一方、総需要量が総供給量より低い水準時における不足額については、デフレギャップといわれ、物価の下落、失業率のアップ、そして景気後退などの問題をもたらす。
インフレギャップが生じた場合の政策
インフレギャップが生じた場合、品不足であるため需要を減らして完全雇用国民所得の水準で均衡させることが必要になる。、具体的な政策として政府支出削減、増税、金融引締政策などが挙げられる。反対に、デフレギャップが生じてしまった場合については、品余りの状態にあり、需要を増やして完全雇用国民所得水準で均衡させることが必要になる。具体的には、政府支出増大、減税、金融緩和政策が挙げられる。
インフレギャップが生じたときの企業の行動
企業の行動をみてみる。インフレギャップが生じるような超過需要のとき、品不足で商品の人気が上がるため、企業は価格を上げて、もうけようとする。価格が上がると、商品を買いたいという需要が減る一方、生産を増やす企業が現れて、供給が増える。超過需要のときには、価格が上がることによって、需要が減ると同時に供給が増えて、需給は一致するわけである。デフレギャップが生じるような超過供給のときは、品余りになるので価格を下げて在庫一掃させようとする。価格が下がると商品を買う人が増える一方、生産をやめる企業が出て供給が減る。価格が下がることで供給が増えると同時に供給が減って受給が一致する。どちらにしても企業だけに価格設定を任せると価格が変動する。小動きである場合は良いが、何らかの事情で、供給量を動かせない状況になると物価は継続的に上昇、下降していくので、インフレ、デフレになる。
個人のインフレ対策
この現象に対応するために政策を打ち出すわけだが、総需要が総供給を超えることによって生じるインフレは景気が加熱した状況で生じるものなので、経済が健全に成長していると見なされ、望ましい状態であるとされる。ただしそれにも限度があるわけで、あまりにも加熱が進んで、物価上昇率が預金金利を上回ると預貯金の価値を実質的に引き下げてしまい資産家が損をする。逆に実質的な負債の価値が下がり、借金は返しやすくなる。個人としてのインフレ対策は、借金をしてものを買い、それを売って借金を返すのが望ましいといえるのかもしれない。借金ができない場合は預金をしない必要がある。
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