インフレ対策としての金融政策
インフレ時の政策
インフレ時には、超過需要を解消させる方策を採用する必要がある。総需要を抑制する政策には公定歩合の引き上げなどの金融政策、財政支出の削減、増税をして消費を抑えるなどの財政政策がある。これらのインフレ対策について説明する。
公定歩合について
現在、日本銀行は公定歩合の上げ下げで金融政策を行うことはできない。1994年以降、民間銀行の金利は完全に自由化されたので、公定歩合を利用して民間銀行の金利を操作することはできなくなったためである。2001年にはロンバート型貸出制度が導入され、公定歩合は金融機関が日本銀行から短期資金を借りるときの基準金利に利用されることとなる。日銀の金融市場調節における操作目標が短期金融市場の金利になり、それまで公定歩合と呼ばれてきたものに、政策金利としての意味合いが薄れたため2006年8月に「公定歩合」から「基準割引率および基準貸付利率」に名称変更された。
カネ余り=インフレ
日本銀行では、通貨供給量(マネーサプライ)を金融政策の目標に設定するということはないが、金融政策の判断材料に利用される。市場に供給されている通貨供給量と経済活動の間には、密接な関係がある。必要以上のお金が市場に出回ると「カネ余り」の状態となり、通貨価値が下がって物価が高騰するインフレ現象を起こす。過剰な物価高騰はバブル経済とその崩壊のような経済の混乱を引き起こすので、日本銀行は通貨供給量の動向を監視して、市中に出回る通貨量が常に適量となるように調整していかなければならない。
金利の自由化と金融政策
民間銀行の金利が完全に自由化したことにより以前のように効果をあらわさなくなっている。国際化、さらに市場メカニズムに委ねる経済時代が到来して、日銀の金融政策は様々な政策手段を活用せざるを得ない。お金の流れを、国際的な規模で調整しなければならない時代が到来し、金融政策を各国と協調して行うことが重要な課題になっている。
インフレ対策と為替の変動
世界各国でもインフレ対策や逆にデフレ対策に頭を悩ませている。外国為替証拠金取引や、外貨預金などをする場合、インフレ、デフレ対策によって思わぬ為替相場の変動にみまわれる可能性もある。世界情勢にも詳しく見張って価値変動の少ないものを選んで投資するほうが無難である。
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