期待インフレ率は常に上回る
インフレターゲット
期待インフレ率とは予想される物価上昇率のことをいう。期待インフレ率を説明するときにはインフレターゲットという言葉がセットとなる。インフレターゲットとは通貨量を意図的に増加させて緩やかなインフレーションを起こして、経済の安定的成長を図る政策のことである。中央銀行が期待インフレ率に対して一定の目処をもって、物価上昇率に対して目標を定めて金融政策を行う。現在、20カ国あまりの中央銀行で設定されているが、日本では導入されたことはない。
期待インフレ率
例えばエアコンを購入する。エアコンを購入するとき消費者は少なくとも無意識のうちに、エアコンの価格が今よりも上がるか下がるかを予想している。消費者が皆「1ヵ月後にこの商品は値上がりするであろう」と感じてしまうと、当然、今買ったほうが得だと思い、そのエアコンを求め売り場に殺到する。販売側は在庫切れを恐れ、そのエアコンの値段を上げる。このように、人々が値上がりを予想(期待)すると、それは現実(インフレ)になるというわけである。
期待インフレ率と実際のインフレ率との関係
期待インフレ率が動くと、実際のインフレ率も連動するようになる。期待インフレ率が下がれば、実際のインフレ率も下がる。エアコンの例でいうならば、生産を増やせば増やした分だけ消費者がエアコンを購入し、エアコン製造業者の業績がうなぎのぼりに上がるのかといえば、そうではない。逆にエアコンがありすぎると消費者はいつでもその値段で買えることを知り、買うことを抑えることになる。消費者は一旦値上がりしたエアコンの値下がりを予想(期待)するようになる。将来値下がりするようなものを今買おうと思う人はあまりいないので、エアコンの売り場は閑散とする。エアコン販売業者は大量の在庫を抱えるようになり、値下げに踏み切ることになる。
インフレ率の操作
このように、期待インフレ率が実際のインフレ率に先行して動くわけである。期待インフレ率が異常な推移をした場合、実際のインフレ率が大変動を起こすことが予測されるわけだから、抑制する必要がある。そこで考え出されたのが、インフレターゲットである。。目標を達成するように金融政策を敷くわけだから、期待インフレ率はそんなに大きな変動をみせず、インフレターゲットで設定されたインフレ率とほぼ変わらない値で推移することが期待される。ただし、このようになるためには中央銀行がある程度信頼されていることが前提となる。
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