UBSがサブプライムショックで計上した損失は?
エイプリルフールの発表
サブプライムローン問題を発端とする世界金融危機が起こってはじめてのエイプリルフール、2008年4月1日。UBSは、今回のサブプライムローン問題で190億ドルもの巨額な損失を被ったと発表を行い話題になりました。世界中の金融関係者は「もしかしてエイプリルフールの悪い冗談では」と口々に言いました。というのも4月1日以前にも、アメリカ不動産証券関連で180億ドルの損失を出したと発表したばかりだったからです。しかし、残念ながらこの4月1日の発表も事実で、UBSにしてみればエイプリルフールだったらどんなにか良かっただろう、と言ったところでしょう。
サブプライムローン問題とUBS
低所得者向け住宅ローンの返済が焦げ付きバブルがはじけたことから始まった世界金融危機。サブプライムローンの債券は証券化され、アジア圏を除いた欧米各国で広く販売されました。これが一瞬にして紙くずになり欧米各国の金融機関は大打撃を受けたわけです。サブプライムローン問題から1年以上たった今でも世界経済は低迷を続け、回復の兆しは今だ見えてきていません。今回、UBSも例に漏れず巨額の損失を計上しました。これはUBSが急成長を遂げるために、この様なリスクの高い有価証券に投資を行ってきたことへのしっぺ返しと言えるかもしれません。ではUBSは一体なぜこの様な投資戦略をとったのでしょうか。
マルセル・オスペルの戦略
サブプライムローン問題が起こった当時のUBS会長、マルセル・オスペル氏はUBSの子会社である投資銀行部門利用し豊富な資金を元に、これまで金融機関が入り込めなかった、未分野への資金供給を積極的に行ってきました。マルセル・オスベル会長がとったこの様な「何にでも金を出す」投資戦略のもと、当初からリスクの高さが懸念されていたサブプライムローンの債券へ多額の投資を行い巨額の損失を計上したわけです。
リスクマネーの向かう場所は
サブプライムローンのバブルが弾けてすぐ、世界金融市場は資金の供給過多に陥りました。供給に見合うだけの資金需要がなく、リスクマネーと呼ばれたこれらの余ったカネは、ハイリスク・ハイリターンという投機的な有価証券へ集中しました。サブプライムローン問題直後の原油高騰が記憶に新しいと思いますが、あれは原油先物に供給過多に陥ったリスクマネーが集中し、需要に見合わない買い付けが行われました。結果、一時1バレル144ドルの高値をつけましたが、その後需要と供給のバランスがとれず原油価格は急落、2008年後半には50ドルを割り込むなど近年稀に見る大相場となりました。サブプライムローンの債券同様、UBSも投機的な投資を行う投資銀行として、このような投資を行っていたことは明らかでしょう。
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