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リーマンとUBS、違いはどこにある?

サブプライムショックと金融機関


低所得者向け住宅ローン、サブプライムローンが焦げ付き一瞬にして多額の債券が紙切れとなり世界は混乱の渦に巻き込まれました。価値の伴わない債券を高額で買い込みバブルとなり消えた、これは債券と不動産という違いはあれど10年前日本で起こったバブル崩壊と全く同じパターンです。世界でも最大手の証券会社リーマン・ブラザーズのまさかの破綻を見ても、今回のサブプライムショックの規模の大きさが分かると思います。同じくアメリカの大手証券会社ベアー・スターンズも多額の損失を計上し経営を好転させることなく証券会社JPモルガンに買収されました。そしてアメリカ最大手の保険会社AIGもアメリカ政府の巨額の公的資金注入によりなんとか生き永らえている状態です。それでは今回のサブプライムショックで多額の損失をだしたUBSどうでしょうか。

UBSとアメリカ企業の違いは国力の違い?


アメリカの大企業、自動車メーカービッグ3や最大手保険会社AIGとスイスが誇る大手金融機関UBSとの違いはどこにあるのでしょうか。ビッグ3やAIGもサブプライムショックでとてつもなく大きな損失を出し、経営の危機に瀕しこのままでは破綻というところまでいきましたが、世界一の国家予算を誇るアメリカ政府の資金力によりその危機を脱しました。経営が好転したとはまだ言えない状況にありますが、とりあえずは破綻すること世界恐慌を引き起こす事を回避はできたのです。一方UBSを有するスイスは、日本の10分の1以下の国家予算で800万人足らずという小国。とても資金力がある国とは言えません。世界を舞台に活躍するヨーロッパ最大の銀行UBSを救う力がスイス政府にはあるのか、第二のリーマン・ブラザーズになりはしないのか、と世界中がその動向を見守りました。

同情と自業自得、リーマンとUBSの違いは?


今回破綻という最悪の結果を迎えたリーマン・ブラザーズに向ける市場関係者の目は、比較的同情的です。リーマン・ブラザーズの破綻ですが、サブプライムショックがそもそもの原因で、保有していた証券の価値が半分にまで落ち込み自己資本を強化することができないまま破綻に至ったという経緯があります。しかしUBSの場合は同じくサブプライムショックが原因で巨額の損失を計上しましたが、この大きな問題を解決するために「自業自得」と呼ばれても文句の言えない事を行ってしまったのです。一つは「脱税幇助」。これはプライベートバンク業務を古くから行ってきた銀行ならUBSでなくても多少は行っていることですし、何より顧客を思っての行動ですので同情の余地はあるものの犯罪には変わりありません。そして二つ目。問題あり、ということで撤退を勧めていた証券を、営業部門に通常通り販売させていたことが明らかになったのです。結果リーマン・ブラザーズには「同情の余地あり」、UBSには「自業自得」という評価が下されました。

残ったもの勝ち?


いくら同情の目を向けられたところで、破綻してしまっては何の意味もありません。リーマンは破綻後解体。UBSは自業自得との厳しい目を向けられつつも、スイス政府の公的資金注入によりなんとか落ち着きを取り戻しました。このスイス政府の支援が発表されたことでUBSの株価も上昇の兆しを見せ始め、現時点ではとりあえず大きな危機からは脱したというところでしょう。


提供:Wealth Research&Report


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