UBSとサブプライムショック
サブプライムローン問題を知る
2007年・アメリカ。通常の住宅ローンの審査を通ることの出来ない信用の低い消費者層に向けた住宅ローン、サブプライムローンのバブルがはじけたことから始まった世界同時株安による金融危機。これまで滅多なことでは破綻しないと言われていた投資会社やヘッジファンドの相次ぐ破綻でその安心神話は完全に崩壊されました。サブプライムローン問題をもう少し具体的に説明すると、例えばAさんが返済不可能な100万円を貸し手から借ります。貸し手としてはリスクを軽減するために、100万円の債権(借金の権利)を10人に高い金利をつけ売ることにしました。債権を手にした10人はAさんに、最初は低い金利のみを返済し、その内徐々に増やして返せばいいと言いました。Aさんは金利だけならとなんとか支払います。しかし徐々に上がっていく金利にある日これ以上は支払うことが出来ないと、金利どころか元本に全く手をつけない状態、つまり100万円のうち1円も返せないまま返済がストップします。こういった状況がアメリカ全土で起こったため、今回のサブプライムローン問題が発生したわけです。翌年の2008年、そのまた翌年の2009年になっても世界経済は一向に回復せず、それどころか今だ混乱の真っ只中にいるという状態が続いています。
サブプライムローン問題のカラクリ
この10人に売られた10万円分の債権ですが、なぜ売ることが出来たのでしょうか。これら債権には非常に高い金利がついていたのでかなりの高値で転売されました。10万円分の債権は利子だけがどんどん高くなり、実体のないままいつのまにか10倍の100万円にまで価値が膨らみ、本来であれば100万円分の不良債権であるはずなのに、結果的には10人の人に100万円ずつ。合計1000万円の喪失が出たわけです。将来的には返済されない可能性が高い債権が高額で売買され、そして紙切れとなりバブルが弾け、残るは巨額の損失のみとなったというわけです。
UBSが受けたダメージ
このサブプライムローンの債権は、日本を含むアジアを除き、アメリカやヨーロッパ各地で広く販売されました。そのため、アメリカだけでなくヨーロッパの数多くの金融機関が大打撃を受けたのです。ヨーロッパ最大の銀行、UBS銀行も例に漏れずサブプライムローン問題により大きなダメージを受けました。1998年の合併以降、業績を順調に伸ばしてきたUBS銀行が、2007年通期でなんと約4300億円もの赤字を計上したのです。
UBS銀行もスイスから公的資金注入
サブプライムローン問題を受け、一社でも破綻すれば世界経済を混乱の渦に巻き込む恐れのあるビッグ3とと呼ばれる自動車メーカーへ、公的資金の注入することが議会で可決されたアメリカ。UBS銀行もスイス政府から自己資本注入5000億円超、さらに不良債権6兆円分の買取などの公的資金の注入を受けています。UBS銀行が破綻することはつまり、世界経済に大きな影響を与えるということなのです。
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