921億円の資産隠しでスイス最古のPB起訴

 米連邦検察当局は5日、スイス最古のプライベートバンクである「ウェジェリン」のプライベートバンカー(PB)3人を、米国人富裕層顧客の約12億ドル(約921億円)の資産隠しを行い、脱税をほう助したとして起訴した。

 NYタイムズによると、3人のPBは100人以上の顧客を持ち、2005~2010年までその資産隠しに協力してきたという。3人は現在スイスにいるが、米検察当局は身柄の引き渡しなどを求める方針だという。

 米当局は2009年に、スイス銀行大手UBSが顧客の脱税をほう助したとして徹底的に捜査を行った。その後も、米司法省はスイスの11行を対象に調査を行ってきたのだという。

 ウェジェリンは、1741年に設立。現在スイス国内に13の拠点を持ち、従業員約700人、個人・機関投資家の資産240億スイスフラン(約2兆円)の資産を管理している。


ウェジェリン本社(バーゼル)

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