九電会長、社長がなぜいまさら辞任か

何でも東電を意識する

 その強気の根拠とされたのが東電だという。電力業界関係者は「あれほどの大事故を起こした東電の勝俣会長が辞めていないのに、なぜ辞めなければならないのか、というのが正直な理由では? 良くも悪くも東電を意識するのがこの業界ですから」と話す。


東電本社
 しかし、東電の西澤俊夫社長は年度内に作成する総合特別事業計画について、自身と勝俣会長の責任を示したいとの意思を示しており、国有化、トップ辞任は既定路線化しつつある。

 ちなみに九電は、先の経産相・海江田万里氏から辞任を要求されたというが、松尾会長は断固としてはねつけたという。所管大臣からの要求をはねつけたが、東電の旗色が日に日に悪くなっていく中で、身を固めたというのが業界的には正しい見方のようだ。

 「この粘りはもはや何なのか、と思ってしまいます」と電力業界の若手。東電に右へならえが他の電力各社で、逆に東電が右なら、うちは左というのが関西電力だという。結局は、電力会社はみな同じキャラクターなのだということが言える。

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