西麻布年収1億円社長宅の「家政婦のミタ」さん

実はすごかったフィリピンのミタさん

 とある日の光景はこんな感じだ。8歳の長女がチョコレートを食べる前に、嫌いなブドウを食べ終わる約束になっていたようだが、長女は家政婦が「先にぶどうを食べなさい」と指示したにかかわらず、「お母さんがチョコ食べていいって言った」とチョコを食べた。一事が万事この調子で、言うことを聞かないそうだ。

 それでも、この家政婦は今の仕事を誇りに思い満足しているという。生活費がすべてかからない上に給料が出るため「自分で狭いアパートに住んで家賃を払うよりはずっといい暮らし」と喜んでいたそうだ。ドラマのミタさんは家族を失っているが、この家政婦はフィリピンに残してきた家族に仕送りをしているという。もしかすると、ミタさんのように暗い影を持っているのかもしれないが。

 また、家族が休暇で海外旅行などに行く時ももちろん同伴。夫婦が二人きりの時間を過ごす間、子供の面倒を見なければならないからだ。費用は社長持ちだ。こうした面は福利厚生か。

 家政婦業界にも格付けがある。一流の家政婦には知識と経験が必要で、容姿も必要になるという。有能な家政婦でなければ富裕層の家庭に派遣されることはない。つまり、この家政婦はハイレベルで、まさしく“フィリピンのミタさん”なのだ。

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