チュニジア元大統領のベンアリ氏が、暫定政府が自身の資産を没収したのは違法だとして、国際連合に異議を申し立てることが15日わかった。
AFP通信によると、ベンアリ氏の資産を巡って、本人(被告人)不在の中で横領などの罪で公判が行われており、50億円以上の罰金を支払う判決が出るなどしているという。
さらには、暫定政府はベンアリ氏の宮殿をはじめとした資産を売却して、国内の失業者対策に充てるなどの計画が出ているのだという。
ベンアリ氏はスイスなどの海外に数百億円規模の資産があって凍結されているが、中央銀行から1トン以上に金塊を持ちだしたともされており、正確な資産総額や、現在の手持ちの資産額はわからない。
ベンアリ氏は20年以上にわたって同国の政権を握り、その間、政権の私物化も目立っていた。現在は、サウジアラビア西部の大都市ジッダで亡命生活を送っているのだというが、身柄引き渡し要求には応じていないという。