産経社内には不穏な空気も
「テレビは電波の関係で国の許認可が必要だが、新聞は違う。新聞社社長は、役所や政治家ともアポなしで会うことも可能だが、テレビではそうはいかない」(50代新聞関係者)というプライドがあるのだ。
産経新聞社内にはいま落ち着かない空気が流れ、熊坂隆光社長は先日、局長を集めた会議でこう発言した。「フジ・ホールディングスの傘下に入るかどうかは、まったく未定です」
一方、今回のTOBで気になるのが、発表直前にサンケイビル株の出来高が急増していることだ。16、17日に7万株台だった出来高が、18日に13万4100株、発表直前の19日には23万4600株にも膨らんでいる。
株を売る側も買う側もメディア企業だから、万が一にも、情報漏えいによるインサイダー取引がないことを祈るばかりだ。