写真で届ける世界遺産(ドイツの最終回、ヴァルトブルク城とウルムの大聖堂)

 ドイツの世界遺産シリーズも今回が最終回です。

 ヴァルトブルク城は、前回お届けした「ヴァイマール」と同じく、ドイツ中部のテューリンゲン州にあり、フランクフルトからは列車で1時間45分。アイゼナハ駅からは「10a」の市バスに乗って20分のところにあります。

 市バスは1時間に1本で、駅発が0分、城からの戻りが35分発。城の周辺にはタクシーがないので、帰りは35分に時間をうまく合わせないと停留所でひたすらバス待ちをしなければなりません。

 11世紀中ごろにテューリンゲン伯の居城として建設されたヴァルトブルク城は後期ロマネスク様式で、ワーグナーの「タンホイザー」でも取り上げられました。バス停から急な坂道を登ること10分、見えてきましたが、後方の塔が工事中でネットに覆われていました。



 16世紀にはマルティン・ルターが、ここで新約聖書のドイツ語訳を完成させたという逸話もあり、城の中ではルターの部屋を見学できますが、撮影はできないため、写真は外観だけです。


 城からの景色ですが、旧市街の向こうには風力発電が見えます。ドイツは再生可能エネルギー法を制定し、原発に依存せずに、自然エネルギーで電力を供給する政策を進めていますが、この景色を見ると実感できます。


 さて写真が3枚しかないので、近い将来に世界遺産に指定されるのではないかと思うウルムの街の様子もお届けします。

 世界一高い大聖堂があるウルムはICE(都市間超特急)で、フランクフルトから2時間15分。ウルム中央駅から歩くこと約10分で大聖堂に到着します。

 1377年に着工し、1890年の完成まで、500年もの年月を経て完成したゴシック様式の大建築ですが、高さは161.53メートルもあります。



 教会内部の写真です。天井は高く、祭壇ははるか遠くにありました。ゴシックの大きな聖堂は今までにいくつか見ましたが、世界一の高さを誇る大聖堂は、中世の歴史を感じさせる荘厳な佇まいの中にありました。


 美しいステンドグラスやレリーフが数多くあり、写真も沢山撮りましたが、その中でも、特に美しかったのがこのステンドグラスです。


 大聖堂を出て、すぐ近くに市庁舎がありました。壁画が鮮やかで、建物も素敵です。
こんな市庁舎なら毎日来たくなってしまいそうです。


 この建物はシーフェス・ハウスと言って、シーフェスは「傾いた」という意味です。1433年に建てられましたが、左側がだんだん沈んできたそうです。


 水路がある裏側に廻ってみました。こちらは手前に向かって傾いています。現在もホテルとして使用されてるそうで、こういうホテルがいいというモノ好きな観光客で賑わっているそうです。


 同じフランクフルトから日帰りで行ける観光地としては世界遺産のヴァルトブルク城よりは、ウルムの街のが見どころも多く、個人的にはウルムがお薦めです。

 ちなみにヴァルトブルク城は1999年に世界遺産に指定されました。

 ドイツの世界遺産はここでいったん終了ですが、次回からはポルトガルの世界遺産をお届けする予定です。ご愛読、ありがとうございました。

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