中国富豪の投資移民で毎年100億元が流出

 最近の多くの調査によると、近年、欧米の国々には移民の優遇政策を実施し、投資移民として海外に移る中国人の数が激増しているという。「法制晩報」が伝えた。

 海外に投資移民する富豪の財産は合計で毎年100億元(約1200億円)以上に上るが、うち8割以上を米国、カナダ、オーストラリアが占める。残り2割は欧州各国、シンガポール、マレーシアなど。まれにキプロスや韓国が選択肢になることもある。

 昨年は特に、米国へ投資移民する中国人が増えた。原因はカナダやオーストラリアなどが敷居を高くした一方で、米国の移民条件は緩和されたからだ。50万ドル(約4000万円)投資すれば良く、申請が通ると、本人は必ずしも住み続けなくても良い。米国土安全部は「米高は今後も開放政策を続けるだろう。米国経済の助人として、世界各国の優れた企業家、投資家を引きつける」と話す。

 一方、多額の資産が流出する現状を中国外交部は、国際社会で人の交流は必然的で、中国だけの事ではない、と冷静に受け止めている。では、具体的にはとれほどの資金が、各国に流れたのだろうか?

 英国は10年~11年に、50人~60人の中国人が移民。投資額は最低1000万元(1億2000万円)だ。中国富豪は1年間で少なくとも5億元(約62億円)を英国に送ったことになる。

 一方カナダは、年間700件の申請を受け付け、このうち6割が中国人だった。投資額は最低で504万元(6300万円)。約20億元(250億円)が流入した計算だ。

 またオーストラリア移民局によると、中国からの申請は2000人前後、このうち認められた人は1000人あまりだという。投資移民に必要な金額は約325万元(約4000万円)だから、オーストラリアに貢献した財産は少なくとも32億元(約400億円)にのぼる。

 一番人気のアメリカでは、2011年の1年間に、2969人の中国人が申請をして934人が批准された。投資額は最低で315万元(3900万円)。少なくとも29億元(約360億円)が送り込まれたことになる。

 中国富豪は高い教育水準や、治安の良さを求めて海外に移り住むという。この動きはしばらくとどまりそうにない。

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