パナソニックやっと社長交代、辞任圧力の結果

 7800億円もの最終赤字を出すことから社長、会長に対する辞任圧力が高まっていたパナソニックが28日、ようやく6月27日付けの社長交代を発表した。

社員の士気低下にストップがかかった


中村氏(左)から社長を引き継いだ大坪氏(06年)
 同社社員からは「よかった。やる気が出てきた」(40代男性)と喝采があがった。2012年3月期の巨額赤字を2月上旬に発表しながら、大坪文雄社長(66)は「現経営陣で乗り切る」とし、社内外から批判が続出。「誰も責任をとらない会社になった」(30代男性)とまで言われていたからだ。

 後任は55歳の津賀一宏専務。韓国勢との厳しい競争の中、新社長の行く道は多難だが、社員の士気低下にはようやくストップがかかった。

 株主総会後の役員会で、大坪社長は会長になり、中村邦夫会長(72)は取締役を退任、相談役となる。また、創業者、松下幸之助の女婿、松下正治取締相談役名誉会長(99)も取締役を退任、ただの名誉会長となり、1月に吸収合併したパナソニック電工の最後の社長だった長栄周作専務(62)が、代表権をもつ取締役副社長に昇進する。

 今回の人事を、パナ役員OBはこう解説する。

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