米保険大手ハートフォードFSGは21日、損害保険と投資信託事業に経営資源を集中することを発表した。個人生命保険や個人年金事業は売却を目指す可能性があるという。同社は大株主でもある著名投資家ジョン・ポールソン氏から、事業売却などを含めた分離を求められていた。
ハートフォードFSGによると、今後経営資源を集中していく部門としては、損害保険、法人向け保険、投資信託になるという。
この決定を、リアム・マギー最高経営責任者(CEO)は「株主のための長期的なリターンをもたらす決定である」としている。同社株は昨年38%も下落しており、何らかの株価対策が内外から求める声があがっていた。
ポールソン氏は同社株3700万株分、8.4%を保有する大株主。今年2月に、会社分割を他の株主とともに協議したいとの書類を、米証券取引委員会(SEC)に提出していた。その内容は、株価のパフォーマンスと収益性が高い事業部門「P&C」を分社化しようというのが狙い。

ジョン・ポールソン氏