「野次将軍」に乗っ取られたオリンパス臨時株主総会

野次将軍が登場


マイケル・ウッドフォード元社長
 ウッドフォード氏は、現経営陣の西垣、渡辺の両氏が残ることについて「全員が会社を去ることを約束して下さい」と質問した。だが、高山社長は「2人とも損失隠しの責任はないと結論が出ており、それぞれの事業分野では欠かすことができない」と退けた。

 また英労働裁判所でオリンパスとウッドフォード氏が争っている。事前質問が出ていたが、これは回答を得られなかったという。

 ウッドフォード氏の質問が終わると会場の緊張感もなくなり、一人の野次将軍も現れ、そちらが総会の主役に。初老の男性だが、方言混じりで威勢のいい声を張り上げ、テンポといい、ユーモアといい、声のトーンといい、絶妙な間合いで絶妙な突っ込みをするために、壇上から社長や取締役陣も笑うシーンも度々見られ、もはや緊張感はゼロに。退席する株主もゾロゾロと出るようになってしまったのだ。

 この質問の前には、ウッドフォード氏と、内部通報した同社社員の濱田正晴さん(東京高裁で勝訴するもオリンパスが上告)を取締役に迎えては、との緊急動議も出るなど緊張感があったのだが…。

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