中国富豪の旅行客囲い込みに各ブランドが必死

 多くの有名ブランドが既に北京や上海に進出しているとはいえ、より”オトク”に購入しようと、海外でブランド品を買い求める中国消費者は依然として多い。近年、中国富豪のお好みはヨーロッパのブランド品店だったが、アメリカのショップも中国旅行者向けの表示など、呼
び込みに力を入れている。中国新聞ネットが伝えた。

 ティファニーは昨年、収入の4分の1近くが、外国旅行客によるものだった。既に主要な店舗には、中国語(標準語)が話せる店員を配置している。ティファニーだけでなく、バーバリーにも中国語が話せるスタッフがいるし、世界最大の時計ショップ「Tourneau (トゥルノー)」のマンハッタン事務室代表はニューヨークの役人と一緒に中国を訪れ、更に多くの中国人がニューヨークを訪れるように求めた。

 また、モンブランは今年アメリカのショップで「辰年万年筆」を売り出した。当然、担当スタッフには中国語(標準語と広東語)を話す事が求められている。この店には中国語の商品案内が用意され、人民元を入れるのにぴったりの財布なども売られている。中国百貨店などに出店しているが、旅行客の方が購買欲は大きい、と見ているようだ。

 またマックロウ・ギャラリーでは、最近、上海からの旅行客が10万ドル(約800万円)でティファニーの卓上ランプを購入したという。

 昨年、アメリカを訪れた中国人旅行客は110万人近くで、過去最高を記録した。アメリカ旅行協会によると、2014年までにさらに倍増する見通しだという。中国人旅行客の一人当たりの平均消費額は約6000ドル(約48万円)と他国の4000ドル(約32万円)に比べて多く、さらに、こうした中国人旅行客の主な楽しみは、買い物なのだ。

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