日弁連会長選、3カ月の「不毛な戦い」

そもそもメリットはない?

 まず日弁連とは、公権力とは独立した組織として弁護士自治を行い、それをまとめるのが会長。しかし、過去に副会長を経験した、あるベテラン弁護士は「名誉職だし、会の仕事ばっかりで、自分の仕事をする暇はない。そんなにいいものではない」と語っていた。

 では、そもそも会長に就任するメリットがあるかというと、「司法改革などに主体的に取り組むことができる点では、やりがいはあると思います」と若手弁護士は言う。

 ただ、それについては逆に悪い見方もあり、「政府関連の仕事が回ってくることも多く、派閥についていると、その仕事が回ってくることもあります」(別の弁護士)という声も出ている。

 言葉を総合すると、会長は名誉だけだが、会長の派閥にいると仕事は回ってくる? と言えなくもない。

 ともかく、3カ月にも及ぶ長い戦いは終わった。しかし、2年後にはまた新たに選挙は行われる。果たして、その時は各候補者がどのような政策を掲げ、どのような争点で戦っているだろうか。同じような光景だけは見たくないものだ。

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