昇任試験のない若い職員に最低点が行く
条例は前文で、「硬直的な公務員制度から決別する不断の改革に取り組まなければならない」とうたっており、高い理想がうかがえる。
だが、理想と現実は違う。初評価にむけて頭をかける理由を、40代の男性管理職はこう説明した。
「組織単位で5%の最低評価を出すように言われています。20人の組織があったとして、うち1人に最低評価をつけろということ。最初の昇任試験を3年後に控えた職員は、最低評価をつけられると試験を受けられなくなる可能性がある。なんらかの役職がついている職員に1度でも最低評価をつければ、次の昇任に大きな影響が出る。30代半ば以降の職員には、よほど問題がないかぎり最低評価はつけられない」
となると、職歴10年までの若い職員が最低評価の対象になる。