日本にこんなワインがあったのか~鳥居平(とりいびら)物語~

シャトー勝沼


 JR中央本線の特急に新宿から乗車、1時間半程度で目指す「勝沼ぶどう郷」駅に到着した。当日は晴天に恵まれ、ワイン、温泉、ゴルフを想像して胸が躍る。タクシーに乗って5分もしないうちに「シャトー勝沼」に滑り込んだ。玄関には3代目当主、今村英勇が笑顔で出迎えてくれていた。

 「シャトー勝沼」は2階建ての立派な建物で、1階に試飲直売コーナー、2階がレストラン、地下がワインセラーになっている。駐車場には大型の観光バスがひっきりなしにやってきては、多くの観光客を吐き出している。

 荷物を置くと、早速工場を案内していただいた。ワインの製造過程を見学しながらいくつか質問した後、レストランで食事をご馳走になりながら、例の2004年産甲州種を使用した「鳥居平・白」の栓を開けてもらった。

 飴色に輝くワインはグラスに注がれると、芳醇な香りを少しずつ広げている。口にした瞬間「うまい」と思わず声が出てしまった。

1 2 3 4
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる