菅直人元首相「原子力村を徹底的に解体してほしい」

 東京電力の福島第一原発事故発生当時の首相だった菅直人氏が国会事故調に28日出席し、
東電が現場からの全面撤退の意思表示をしたか否かについて、14日夜から15日朝までの記憶を掘り起こした。また、当時の責任者として、今後の原子力政策について「原子力村の組織を徹底的に解体すること」と重い発言を残した。

 菅氏によると、昨年3月14日の夜に、福島第一の吉田昌郎所長(当時)から撤退はしないと聞いていたが、15日の午前3時に、全面撤退だと解釈した、海江田万里経産相(当時)から起こされて、清水氏と電話をしたという。

 清水氏に聞きただすと、撤退はないということで「ホッとした」という。

 そして、未明の東電本店への乗り込みにつながる。そして、その場で厳しく叱責したとされるが「現場の人たちが聞いているのは後になって気が付きました。率直に気持ちを伝えたいだけで、怒鳴っていても、夫婦喧嘩よりも小さな声で言ったつもりです」と述べた。

 その際の映像の公開を東電は拒んでいるが、菅氏は「公開していただいて構わない」との意思を明言した。

 今後についてすべきことは、「原子力村の組織を徹底的に解体すること」と述べ、その上で「規制委員会を作る時には、外国人を招聘することも大きな手法の一つ」だとした。

 さらに「最も安全なのは原発に依存しないこと、脱原発だと確信しました。野田総理はもちろん、日本人、世界の人にその努力を期待します」と語った。

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