SNSツイッターを投資判断に使うヘッジファンドを出した、運用会社「ダーウェント・キャピタル・マーケッツ」(Derwent Capital Markets)がすでに、ファンドを清算していたことが29日、わかった。
英フィナンシャルタイムズによると、今年2月から運用を行い、株式取引の運用1カ月で1.86%のリターンだったという。清算する理由としては、それだけで不十分だが、創業者のポウル・ホウイン氏は、個人投資家らにツールを販売するのが最も適したやり方ではないか、との結論に達したという。
このシステムは、ツイッターへの投稿を追いかけて、「不安な」や「冷静」など感情的な単語の水準が、平均を上回ったり下回ったりした場合、取引モデルが察知して動き出すというものだ。
これまでにも、研究者らがツイッターなどSNSを投資に適用できないかと研究を進めてきた。これまでの研究では、オンライン上で表現された感情の変化は、2、3日後に指数の変動に反映される、とされていた。その情報の精度も8割を超えるとされていた。
このファンドは、当初の運用資産は1億ドル(約80億円)とされていた。そして、目標リターンは年率15%としていた。
マーケットは需給で動くため、投資家の感情がそれを動かす。ツイッターという画期的な投資だが、時期尚早だったのか、あるいは、ファンド運用には向いていないということなのか?