「クレイジー」な会社が突きつけた業界の本音

立志伝中の社長が自称「クレイジーな会社」

 「スカイマークはクレイジーな会社なので、わたし以外には誰も出資しようとは思いませんでした」


西久保愼一社長
 2010年12月に外国特派員協会で行われた記者会見で、西久保愼一社長が自社のことを、冗談めかして上記のように語った。西久保氏はマスコミ露出をあまり好まないようで、会見の出席者の一人から「珍しい」との声も聞かれたほどだ。

西久保氏とは、ネット企業を育て上げて約100億円の利益を得て、経営難のスカイマークに私費を投じた。また、自身でパイロットの免許も取得し、全国の航空に実際に出向くなど業界では、異色の経歴である。

 「本当はこの業界に入ることもなかった人。生活のためというより、会社経営のために生きている人という感じで、ある意味、羨ましくもあります」(前出CA)

 言いたくても誰も言いだすことができなかった「業界の本音」を口にしてしまったスカイマーク。ただ、6日に東京都から書面を受けて、誤解を招く部分を修正し、14日から搭載するという。結局、同社は「多大なるご迷惑をおかけいたしましたことを、ここに深くおわび申し上げます。今後ともスカイマークでは安全運航を最優先し、適切なサービスを提供して参ります」と謝罪している。

1 2
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる