80万円の債務を逃れ韓国に失踪した富豪

 80年代生の美さん(仮名)は中国・大慶市の会社経営者だ。会社の資金は1000万元(約1億2000万円)を超える。だが、1000万元富豪である美社長は、仕事中に負傷した王明(仮名)さんに7万元(約84万円)の賠償金を支払うように命じられると、韓国に失踪。音信不通になってしまった。中国・東北ネットが伝えた。

 事件は今から4年前2008年6月までさかのぼる。美さんの会社は、あるパイプラインの改造の仕事を受け、その工事に王さんが派遣された。ところが工事中、王さんは足を負傷。病院で治療を受けたが、複雑骨折と診断される。

 王さんは仕事中に受けた負傷だと訴えたが、美社長は工事とは関係ないと一貫して主張。結局、中国の行政機関・労働部門に話が持ち込まれ、仲裁の結果、美社長は王さんに7万元支払うよう命じられた。

 ところが納得できない、美社長は地元の人民法院で王さんを起訴。1審で彼女の訴えは退けられ、やはり7万元の支払いを命じられてしまった。

 それでも、美さんは賠償金を支払わず、ついに今年5月、執行局が支払いを求めて調査を開始したところ、美社長の会社は、もぬけの殻で、何一つ残されていない状態だったと言う。

 うわさによると、裁判所で判決が出されると、美社長は会社を閉め、どこかに姿を消してしまったのだという。調査の結果、美さんは韓国にいて、今は普通に働いている事が分かった。

 本人が韓国に行ってしまっているのではどうすることもできない。そこで執行局は、美社長の財産のありかついて詳しく調べると、彼女の銀行口座から、孫超という名義の口座に数回にわたり振り込まれている事が明らかになる。

 孫超という男性は、大慶市内にいて、聞き取りをすると、今も20万元(240万円)あまり口座に残っている事を打ち明けた。

 結局、孫超という男性が、王さんに7万元の賠償金を支払い、4年間に及ぶ紛糾は無事に解決したということだ。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる