写真で届ける世界遺産(ポルトガルその4、マヌエル様式の最高傑作、トマールのキリスト教修道院)

 リスボンからトマールへはサンタ・アポローニア駅から列車で2時間。トマールの駅から、世界遺産のキリスト教修道院へは、小さな坂道を15分程登ります。

 修道院の入口が見えてきました。12世紀末にテンプル騎士団により創建され、最初は城塞と聖堂を併設しましたが、その後400年にわたり増改築が繰り返され、今では多様な様式が混在する修道院となりました。



 6ユーロを払って中に入ると、アーチと青のアズレージョが美しいゴシック様式の回廊が続いていました。誰もいない回廊で、アーチとアズレージョが織り成す光と影を撮影してみました。


 ここはテンプル騎士団の円堂と言われています。きらびやかなビザンチン風ロマネスク様式で、形は八角形です。


 修道院の内部は広く、聖堂・回廊・集会室・中庭が入り組んでおり、見逃してしまいそうな可愛い礼拝堂が、ひっそりとあったりします。


 長い廊下に出ました。奥の方からオレンジの明かりが左右のタイルを照らすのですが、よく見たら廊下の一番奥の扉の向こうに、建物があり、そのオレンジの瓦屋根を反射した光でした。


 いくつかある回廊の中で、特に装飾が美しいジョアン3世の回廊です。


 狭い石の階段から屋上テラスに出ると、先程まで中を歩いていた修道院の建物がよく見えます。


 再び下に降りて目にしたのがマヌエル様式の古い窓でした。ポルトガルは大航海時代に異国の文明と出会い、莫大な財を得ると同時に、多くの芸術家がポルトガルにやってきて、新しい芸術様式を築きました。

 この独創的表現法が、後に国王マヌエル1世にちなみ「マヌエル様式」とよばれるようになりました。



 トマールは小さな街ですが、中心地がこのレプブリカ広場です。サン・ジョアン教会が、青空の中、ひっそりとたたずんでました。


 この街で一泊しようかと思うくらい感動しましたが、リスボンまでは2時間なので、トマールに、泊ま~るのは止めてリスボンに戻りました。

 この一見の価値がある豪華な修道院は1983年に、ユネスコから世界遺産の指定を受けました。

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