
勝俣恒久会長(衆院予算委員会)
勝俣氏は退任を目前にして全国紙のインタビューに応じているが、これまで記者会見は2度行ったが、それも病気の清水正孝社長(当時)の代わりに会見したというもの。国会の参考人として答弁したり、国会の事故調査委員会で証言した。
それでも、自身の退任をにおわせるようなことを述べただけで、東電が事故の当事者だが、責任者という証言までにはいたっていない。
昨年の株主総会では、6時間の超ロングラン総会となった。勝俣会長は議長を務めたが、解任動議が3度も出されるという異例の展開となった。
それでも、2人の大株主の存在があったからこそ、勝俣氏は動じずに済んだ。その2人の株主は、130万6633株中の107万8015株を占めていた。今年も情勢は大きくは変わらないと見られる。
事故後は公式に福島をまだ訪れてはいないという。東電の会長を退任した後も、日本原電の社外取締役を再任されるなど原子力発電とは無関係にはならない。原発とは一生付き合っていくことになるだろう。しかし、その前に、自らの意思で最後に何を語るのか。