関電Vs.橋下市長、緞帳でジ・エンド

 筆頭株主である大阪市の橋下徹市長との直接対決が注目される関西電力の株主総会が27日、大阪市北区の梅田芸術劇場で開かれた。出席した橋下市長は、「関西電力はこのままではつぶれる」と脱原発を求めた。また、大阪市側は「地域独占で、経営者として努力もしていないのに、高い給料をとっていいのか」と役員個別の報酬開示を要求。ただ、こうした提案、議案はことごとく否決され、過去最長の5時間32分を記録した総会は、結局のところ、関電が逃げ切る形となった。

過去最多の出席者数


総会会場となった梅田芸術劇場の前。脱原発を 訴える市民団体の横断幕やノボリがあふれた
 「さようなら原発」「しないで再稼動」。脱原発を訴える横断幕やノボリがはためく中、拡声器の金切り声が響く。警官と押し問答する男性に街宣車。入口は昨年以上に物々しい。出席者数は過去最多の3842人。開会約1時間前に、劇場の1階部分が満杯に。2階席入口では、金属探知機で持ち物チェックが行われる厳重ぶり。

 「テロリスト並みのあつかいや」とぼやく株主も。節電要請中ということもあってか、会場の冷房はゆるめで、「高齢者が倒れるがな」と食ってかかる株主もいた。

 冒頭、八木誠社長は「過去最大の赤字を計上し、非常事態の1年となりました。深くおわび申し上げます」と謝罪。続いて福井・大飯原発の再稼働について豊松秀己副社長が説明を始めると、「危険性についても、ちゃんと言え!」「恥を知れ」とやじが飛び、騒然となった。

 注目の橋下市長は、質問の3番手に登場した。

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