フージワーフ氏によると、中国富豪たちは皆“新貴族”になろうとしている。「彼らは、中国の名門・北京大学や清華大学などに通って、EMBAを取得したり、社長のための授業に参加したりしています」という。
こうした富豪たちは、ある種の身分と知識、そして責任を手に入れることを望んでいるのだと言う。富豪たちは、莫大な財産だけではなく、確かな身分の保証を追求しているというわけだ。新しい“貴族”となる事は、富豪たちにとって一生の目標だとフージワーフ氏は見ている。
フージワーフ氏は、中国の富豪は急増していると話す。富豪ランキングに掲載される数は、1999年には50人だったのが、今では1000人に。50人だった時の資産ボーダーが6000万元(約7億5000万円)だったのに対し、現在ではトップ50のボーダーが200億元(約2500億円)、トップ1000のボーダーが20億元(約250億円)となっている。
一方で、アメリカやヨーロッパの大部分の富豪一族は100年以上の歴史が有るが、中国富豪は長くても30年程だ。
フージワーフ氏は「一代で貴族になることは決してない」と話す。富が何代も続いて“貴族”と言えるのであり、中国の新生富豪はあくまで、新貴族なのだ。また、お金があれば貴族という訳でもなく、欧米の富豪たちと比較して、中国富豪たちに求められることは、自国の文化をより深く理解する事だとフージワーフ氏は話している。