米金融大手ゴールドマン・サックス・グループの日本法人で、元従業員3人が労働組合が発足させ、同グループで世界初の組合が立ち上がった件で、組合側と会社側が「当事者間で話し合い和解した」(関係者)ことが23日わかった。
今はそれぞれの道を歩む
アダム・リー氏
組合側、ゴールドマン側の双方が事実を認めた。
アダム・リー(仮名Adam・Lee)と名乗り、マスクとフードで頭を隠し、さらには音声を変えて発言するというセンセーショナルな登場を行い、全世界に報道されたことは記憶に新しい。リー氏は当時、「外資系金融業界で再就職ができなくなるのを恐れて」の措置だったと説明していた。
リー氏の説明では、昨年、上司から数カ月にわたって「人間的な扱いを受けなかった」と語るなど、全国一般労働組合東京南部に相談。たまたま複数のゴールドマン社員が同時期に相談していたために、2月に「Goldman Sachs Japan Employee Union」(GSJEU)を誕生させていた。
リー氏は大学在学中にゴールドマンでインターン生を経験し、卒業後にそのまま入社したという。そして、業界関係者の間では、アナリストとして働き、30歳前後ではないか、ともされていた。また、年収は1000数百万~2000万円程度ではないかとされる。
注目された騒動の発端から早くも約半年が経過し、何事もなかったように、3人はいつもの日常を送っていることだろう。