「マズい」イメージも今や昔
「猛暑を乗りきるには、なんてったって薬膳スープでしょ!?」
ちまたの中国料理店がそう思っているかどうかは知らないが、ここのところ、多くのチャイニーズで定番メニュー化している「薬膳スープ」。
先日訪れた、六本木の外資系ラグジュアリーホテル内の中国料理「チャイナルーム」の飲茶ランチ(一人3900円で食べ放題。かなりお得!!)でも「香港式 体に優しいデイリー薬膳スープ」なるメニューが用意されていたし(その日は冬瓜とクレソンのスープでした)、注目の新店(たとえば高円寺の「中華銘菜 SENYO」だとか、経堂の「中国四川料理 蜀彩」だとか)でも、グランドメニューに薬膳スープを入れているところが目立つ。
なぜいま、薬膳スープなのか?
世のヘルスコンシャスは昔からのこと。とはいえ、さまざまな生薬が投入される「薬膳」には、これまで「クサイ」「ニガイ」「マズイ」といったネガティブなイメージがつきまとった。それがここにきて、健康、美容効果はそのままに、クセがなく、万人が美味と感じる薬膳が台頭。薬膳鍋の専門店も急増し「食べたい。けど、キレイでいたい」というモーレツな願望を持つ婦女子を中心に、高い支持を得るにいたった。そんな薬膳料理のなかでも、とりわけスープは身体に吸収されやすく、食材の効能が発揮されやすい。