和牛預託商法「安愚楽牧場」が経営破綻した問題で、同社が過去20年で集めた約3700億円の出資金のうち半額以上をオーナーへの配当に充てていたことが破産管財人の調査でわかった。
毎日新聞によると、管財人が過去20年間の出資金を調べたところ、約3700億円のうり約2000億円が配当金となっていたという。また、1700億円も事業の赤字補填に使われていたという。結局は収支が76億円の赤字になるという。
消費者庁のこれまでの調査で、実際の繁殖牛の飼育頭数が契約した頭数よりも少なかったことも判明している。約56~70%ほどだったという。子牛を売却して利益を出す仕組みだが、出資者は当初から儲けが出ないということにもなる。
また、現状の頭数を維持するための飼育代などが毎月20億円にも達するとされており、売り急ぐしかなく、出資者にはほとんど返金はされない見通し。
経営絵破たん以降、何度か債権者会議が行われているが、同牧場の代表者・三ヶ尻久美子氏は自己破産を申請し、病気などを理由にすべて欠席している。
安愚楽牧場東京支店