「パンツ」を捨て「ふんどし」で起業し大当たり

 みなさんは人前で下着の話をすることはあまりないだろう。たとえ、人がどんな下着を着用していようとも興味はないだろう。では「ふんどし」を着用していると聞けば、あなたはどんな反応を示すだろう。ここで取り上げるのは「パンツ」を捨てて、その「ふんどし」で起業した人物の話だ。

日本のふんどし人口

 世の中のふんどし人口とは何人くらいなのか、正確なデータを探したがどこにもない。2010年のインナーウエア市場規模は、男性が2590億円。女性は6595億円だった(矢野経済研究所調べ)。だが、これは靴下、シャツ、ブラジャーなども含むために、パンツだけの数字ではない。

 国内のふんどしの市場規模は、下着全体の0.1%程度。つまり金額にして、2億5000万円ほどではないかというのだ。ふんどしで起業した「プラスチャーミング」代表の中川啓次氏が、そのように説明した。

 価格は安い物で1000円未満からあるのだが、単純計算で年間25万着が売れているということになるのだ。しかし、みなさんの周囲を見渡してみて、ふんどしの着用者がいるだろうか?

 そこで、その3億円足らずの市場規模を意外と大きいと捉えるか、小さいと捉えるのかで解釈は違ってくる。中川氏の場合は、小さいから普及させてやろうという解釈だった。

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