手塚治氏同窓の名医の臨床眼科研究所が破産

 臨床眼科研究所(群馬県桐生市、百瀬皓理事長)が、前橋地裁桐生支部から破産手続開始決定を受けていたことがこのたび、東京商工リサーチの発表でわかった。負債総額は約23億1900万円。百瀬氏はレーシック手術の礎を築いた医師として有名で、また、大阪大学時代は手塚治氏の同級生としても知られる。

 同研究所は、眼疾患の研究と眼科診療所の運営を目的に設立。昭和54年に「桐生眼科クリニック」を開業し、レーシックの基になったRKと呼ばれる治療方法を国内で初めて行ったことでも知られる。

 だが、商工リサーチによると、理事長は国外での医療活動も個人で積極的に行っていたことから法人の運営がおろそかとなりがちで、財務内容が悪化していったという。平成17年には診療所施設が競売処分され、18年以降は診療所の運営は行っていなかったという。その後は不動産収入で年約300万円の収入を得ていたが、残債と利息の支払いから破産手続きを進めていたという。

 百瀬氏は江戸時代からの由緒ある医家に育ち、阪大時代には故・手塚治氏と同窓だった。眼科医となってからは、近視手術に力を入れてきた。

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