子弟を欧米の学校へ送り込むアジアの富裕層
英金融大手HSBCは6月17日、アジアの富裕層を対象とした留学に関するアンケート調査結果を発表しました。それによると、中国の富裕層の82%が子供を将来的に海外に留学させる計画を持っていることが明らかになりました。
調査によって判明した子供の留学を検討している家庭の割合は、中国が82%、マレーシア75%、インド70%、台湾50%、シンガポール45%、日本17%。日本は17%で6番目に多いという結果でした。アジアの富裕層にとって、海外留学はもはや当たり前のことであり、今後も海外志向はますます進んでいくものと考えられます。
またこの調査は富裕層へのアンケートですが、世界の留学生の数としても、実際中国人が最多です。これは留学生の数はその国の経済状況がダイレクトに反映されるためで、バブルの頃は日本人の数が多かったそうですが、今は減少しています。
1973年の創業以来、約6500人の留学生を海外に送り出してきた株式会社海外教育コンサルタント(EDICM)によると、日本では海外留学する子供の増加に加え、低年齢化が進んでいるといいます。創業当時は中学・高校生からの留学が普通であり小学生の留学は考えられなかったそうですが、1980年代後半から状況が変化。小学校5~6年生から海外のジュニアボーディングスクールへ入学する子供が増加してきたそうです。
ボーディングスクールで始める「低年齢留学」
今でこそ「低年齢留学」という言葉は一般的になりつつありますが、実はこの言葉は約10年前から出てきたものです。この言葉を世間に浸透させたのは、現在「FESスイス留学センター」の所長を務める若草まやさん。本業は医師ですが、医師の仕事の合間をぬって「低年齢留学コラムニスト」として多方面で活躍されています。ご自身の2人のお子さんをスイスに留学させたノウハウを書いた『5歳6歳スイス留学大作戦』(かんぽう)は、子を持つ多くの親に衝撃と影響を与えました。
今回、「スイス」と「低年齢」の2つのキーワード軸に、若草さんにボーディングスクールについて語っていただきました。