チベットへの寄付金は累計22億円
2003年、北京からチベットまで、自転車旅行に出かけた王秋楊さんは、海抜4700メートルの地点まで来た時、環境の劣悪さを目の当たりにした。寒さ、貧困。この地域の学校には窓さえもなく、黒板もなかった。
それでも学ぶ意欲をもつ子供たちの瞳をみた彼女は、その年の10月、リンゴ慈善基金会を設立し、チベット阿里地区に1000万元(1億2000万円)を寄付。三カ所にリンゴ小学校、中学校を一カ所建設し、長期的な“リンゴ教育”を開始したのだった。
その後も毎年、チベットを訪れ、教育や医療の充実、文化遺産の保護など、数々の支援を行っている。これまでに、寄付した金額は1.8億元(約22億円)を超えた。
2人の子供の母親でもある王秋楊さん。普段は派手な化粧もせず、爪も短く切りそろえられている。底知れぬパワーと、自然を愛する心、何より数多くのことを成し遂げたという大きな自信が彼女の魅力だ。