政府は10日、尖閣諸島(魚釣島、北木島、南木島の3島)を所有者の栗原家から譲り受け、国有化する方針を明らかにした。条件は公表しなかった。管理は海上保安庁が行うことになる。
藤村修官房長官は定例会見で、目的を「平穏かつ安定的な維持管理を行うため、可及的速やかに、所有権を取得する」とした。「解決すべき所有権の問題は存在しない」と付け加えた。東京都が要望していた船だまりなどの施設の建設は行う予定はない。
また、売買に至ったのは「石原都知事(の動き)がきっかけでもある」とした。
平成14年度から3島について、賃借契約が成立。同18年ごろから、所有者と土地交換の可能性も話していたが、今年6月下旬に金銭による直接購入を検討し始めたという。その間に、所有者や東京都とも接触してきたという。
最終合意したのは先週7日で、まだ、契約書は交わしていないが、意思確認ができたという。今後手続きを行う。

栗原弘行氏